シンプルで色気に欠ける、
マツダ車らしいインテリアデザイン
です。 ただ、若干バブリーなことにソフト材の使用は比較的多く、 その面のみで見れば現行MPVよりも質感は高いかもしれません(笑) 他に、先に欠点を挙げてしまうと、ルーフが低いため多少乗降性に難があること、 どこにもドリンクホルダーがないこと(これは本当に不便!)、 後方視界が悪いこと、でしょうか。 美点はこの背の低さで充分に余裕のある室内パッケージングを実現していることで、 運転席に関しては、日産・ティーダ以上に頭上高の余裕が確保されています。 そして運転席のシートリフトの自由度の高さ(座面の角度まで調整可能)、 余裕がありながらもしっかり体を支えてくれるシートバック(その分車中泊はきついかも)、 低めのスカットルによる前方視界の良さなど、ドライブを楽に楽しめる設計となっています。 マツダ伝統の、左足(膝あたり)で体を支えられるセンターコンソールもいい感じです。 他にも、頭上高以外は及第点をあげられるリアシート(足下スペースは意外と充分)、 ふた付きで結構収納力のあるフロントドアポケットが気に入っています。 |
エンジンルームレイアウトが高さ方向でなく奥行き方向にスペースを取っているため、 重心が低く、操縦安定性と乗り心地に有利に働いているようです。 購入時すでにローダウンサスペンションだったこともあってか結構かための乗り心地ですが、 片足で段差を乗り越えても揺さぶられる不快な感じは薄く、収束が早い足回りと言えるでしょう。 ただ、最新の優秀な車の、角が取れつつもしっかりした足回りと比べてしまうと、 やはり数世代前の車です。 (最近の車でも、かたいだけで、高い重心がもろに横揺れに現れるものが結構多いですけど…) ハンドリングに関しては、かための足回りも相まって操作に確実・忠実に呼応してくれます。 切り始めから比較的素直に、切り込み量に比例するようなステアリングフィールはなかなかのものです。 ちょっと厳しいかな?という場面でもきっちり回ってくれて、安心感があります。 ただ、エンジンルームの写真のとおり重量物のエンジンがかなり前方にせり出しているためか、 旋回重心が非常に前寄りで、反応の俊敏さに劣り、軽快さに欠けます。 なので、重めのステアリングも相まって峠のタイトなカーブでは若干疲れますが、 中高速のワインディングでは非常に気持ちよく駆け抜けられます。 |
まずは、やっぱり希少である
ことが何よりのお気に入りポイント
かもしれません(笑) この辺は希少車乗りに共通する感情だと思います。 軽快ではないもののシルキーなV6エンジン+軽快ではないものの剛性感のあるハンドリング…と見ると、 グランドツーリングとしての性格が強いように思います。 スペシャルティーカーかと思えば便利に使え、ユーティリティーカーかと思えば結構走る。 中途半端で、でもどこをとってもそれなりに評価できるところが、ランティスの最大の魅力だと思っています。 |